スタスタとスピード感のあるリズムで店内へと入ってこられるお客様。
ぐるりと店内を見渡す。
何か探しているのか?と思い少し距離を詰めたが、
目的の物があったのか、その商品の置いてある棚へ一直線に向かう。
「これください。」
最近増えてきた光景だ。
お会計の際に何気なく「何か見て来られたんですか?」と質問をした所、
「〇〇〇ってサイトをフォローしてて、通知が来てたので見に来ました。」だ、そうです。
なるほど。これがリアル店舗とECの共存できる一つの要因かな…と感じました。
実際にECと言う言葉が世に出始めた頃、リアル店舗で働く人間は「ECに店の売上を持っていかれる」とか、もしくは「ECの台頭によってうちの売上も下がっているんだ!」とか、思っていたんではないでしょうか?
と言うか、私がそうでした…
自社でオンラインショップの開設、運営が始まった頃、「おぃおぃ…お客様が流れちゃうじゃえねぇか…」なんて、大した知識も無いくせに一丁前に批判したもんです。
結論から言うと、自分の事しか考えてなかった
んですね。
そして、このリアル店舗とECの相互関係を体感できるまで、
ECは、そこからの送客も見込めるなんて思って無かったんです。
でもあったんですねー。送客が。
では、どんな流れなんでしょうか?
お客様はポケットの中のお店で下見してる?
今や一人一台スマートフォン。
そのスマートフォンはインターネットで何処にでも繋がり、お買い物もボタン一つでできる。
まるで超巨大なショッピングモールがポケットの中にあるかのような感覚でしょうか。
その超巨大なショッピングモールの中をお客様はさまよいます。電車の中、ベッドの上、色んな所で、色んな時間に。
もしくは、お気に入りのブランドのインスタグラムやサイトから、新作の告知が来れば、その、商品をスマホを通して見るでしょう。
その中でお客様は自身の気になる商品が見つかれば、その商品の事を調べます。
色、形、サイズ展開、口コミなどなど。
なんか良さそうだな。そう思ったとき、お客様はきっと、実物ってどんなモノなんだろうか?
お洋服であれば着心地や触り心地など、
インターネットでは知り得ないことが知りたくなるでしょう。
そこで、リアル店舗に足を運び、実物がどんなモノなのかを見て、納得すれば買う。と言う流れでしょう。きっと。
ブランドによっては、そのサイトに近隣店舗にどれくらい在庫があるかも表示されており、お客様が実際に足を運ぶ際のアシストもあるので、迷いにくい作りになっています。
朝から晩まで一生懸命お仕事しているサラリーマンや、子育てに奮闘している方など、
なかなかお店に足を運ぶ時間を沢山作れない方にとって、スマートフォンの中にある超巨大なショッピングモールはとても便利なものなんですね。
そしてそこで大事なのがリアル店舗で働く我々販売員です。
ECとリアル店舗の共存
私自身は自社のオンラインショップで、どんなモノがどのように展開されているのかは、初め全く把握していませんでした。
実際それでも今のところ困った事はありませんでしたが、
これからこの流れはどんどん加速していくと私は思っています。
ECからリアル店舗。もしくはリアル店舗からEC。
リアル店舗で働く我々販売員もECの事をもっと深く理解、勉強しなければ
時代の流れに取り残されてしまうでしょう。
「おたくのサイトで〇〇〇を見たんだけど、どれかいな?」
と、お客様から問い合わせがあった時に迅速に対応出来るように。
またECで大々的に打ち出している商品をリアル店舗でも分かりやすく打ち出してみたり。
そうすることで、相互に売上をあげていくことが出来るようになるのではないでしょうか?
これからのアパレル業界を支えていくのは、インターネットが日常となっているミレニアルズ世代なのだから。
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